置くだけでプロ級に見える!余白を活かした簡単おしゃれ盛り付け術
共働きや育児で毎日忙しく、凝った料理を作る時間がないと感じている方は多いのではないでしょうか。それでも、食卓を少しでも豊かに、おしゃれに見せたいという気持ちは誰もが持っているものです。料理の腕前に関わらず、今日からすぐに実践できる「余白を活かした盛り付け術」をご紹介します。いつものお惣菜や簡単な一品が、まるでカフェのメニューのように見違えるでしょう。
なぜ「余白」が盛り付けを格上げするのか
盛り付けと聞くと、彩り豊かに食材をたくさん並べたり、複雑な飾り切りをしたりすることを想像するかもしれません。しかし、本当に大切なのは「引き算」です。お皿全体を料理で埋め尽くすのではなく、あえて空間を残す「余白」を作ることで、盛り付けた料理が引き立ち、洗練された印象を与えます。これは、まるで額縁に入った絵画のように、メインとなる料理を際立たせる効果があるのです。
今日からできる!余白を活かした盛り付けの基本ルール
「余白」と聞くと難しく感じるかもしれませんが、ポイントはとてもシンプルです。
1. お皿の2〜3割は空ける意識を持つ
まずは、お皿いっぱいに料理を盛る癖をやめてみましょう。主菜を中央に置き、副菜や付け合わせを添える際も、お皿の縁から少し離して配置し、2〜3割程度のスペースを意図的に空けることから始めてください。この少しの意識で、食卓がぐっと上品な印象になります。
2. ワンプレートは「仕切り」で空間を作る
洗い物を減らしたい忙しい日には、ワンプレートが便利です。この場合も、ただ何となく並べるのではなく、視覚的な「仕切り」を作ることを意識します。 例えば、 * メインの料理と副菜の間に、小さな葉物野菜やレタスで区切りを作る。 * ミニトマトやブロッコリーなど、彩りのある野菜を「点」のように配置し、その周りに余白を作る。 * お皿の大きさを活用し、メインを左側、副菜を右側といったように、大まかにゾーニングする。
このようにすることで、それぞれの料理が引き立ち、全体としてまとまりのある印象を与えます。
市販のお惣菜がごちそうに!余白を活かす具体的なアイデア
普段使いのお皿と、スーパーで購入したお惣菜で実践してみましょう。
アイデア1:唐揚げがおしゃれなカフェごはん風に
- 用意するもの: 唐揚げ(市販品)、レタスなど葉物野菜、ミニトマト、お好みでレモンやパセリ。
- 盛り付け方:
- お皿の中央より少し奥めに、唐揚げを数個、積み重ねるように置きます。高さを出すことで立体感が生まれます。
- 唐揚げの手前や脇に、葉物野菜をふんわりと添えます。この時、葉っぱが重なりすぎないように、少し空間を持たせるのがポイントです。
- 空いたスペースに、ミニトマトを彩りとしてポツンと一つ、二つ置きます。レモンやパセリを添えると、さらに洗練された印象になります。
- お皿の縁には料理が触れないように、十分な余白を残します。
アイデア2:グラタンやドリアをレストラン風に
- 用意するもの: グラタンまたはドリア(冷凍品やレトルト)、あればベビーリーフやサラダ用の野菜、粉チーズ。
- 盛り付け方:
- グラタン皿から直接食卓に出すのも良いですが、少し大きめの平たいお皿に盛り付けると、より特別感が生まれます。
- グラタンを皿の中央に置きます。
- グラタンの脇の余白に、ベビーリーフなどの小さな葉物野菜を少量、こんもりと盛ります。ドレッシングはかけず、彩りとして添えるだけに留めます。
- 全体に軽く粉チーズを散らすと、白が加わり、より美味しそうに見えます。
- ここでも、お皿の広い余白がグラタンを引き立てます。
さらにレベルアップ!手軽に余白を魅力的に見せるヒント
小さな器やグラスを活用する
メインのお皿に余白を作るだけでなく、小さな小鉢やガラスの器をプラスするのも効果的です。例えば、漬物や和え物、ちょっとしたフルーツなどを小さな器に盛り付け、メインの皿の隣に置くだけで、食卓全体にリズムと奥行きが生まれます。
彩り野菜やハーブを「置く」だけ
料理に鮮やかな色が足りないと感じたら、ミニトマト、きゅうり、パプリカ、ブロッコリーなどのカット野菜をそのまま添えてみましょう。また、買ってきたパック入りのパセリや大葉、ディルなどをちぎって散らすだけでも、ぐっとプロっぽい仕上がりになります。これらは、余白に彩りを加える「置き物」として活用できます。
ランチョンマットやコースターで区切りを作る
料理の盛り付けだけでなく、ランチョンマットやコースターを使うと、それ自体が空間の区切りとなり、テーブル全体にまとまりが生まれます。100円ショップでもおしゃれなデザインのものが手軽に手に入りますので、いくつか揃えておくと便利です。
まとめ
忙しい毎日の中で、食卓を豊かに彩ることは、心のゆとりにも繋がります。「料理スキルゼロだから」と諦める必要はありません。「余白を活かす」という簡単な視点を持つだけで、いつものお皿が、まるでプロが盛り付けたかのように見違えます。今回ご紹介した「置くだけ」のシンプルなアイデアから、ぜひ毎日の食卓に小さなアートを取り入れてみてください。無理なく、楽しみながら、ご自身のペースで食卓アートを始めてみましょう。